2026/03/31
設計センター
【設計センター】トイレの歴史

トイレの歴史
先月、LIXILさんの工場見学へ行ってきました。
今回はトイレについて学ぶコースでLIXIL衛生陶器製造の中心である、
愛知県常滑市の榎戸工場と知多工場にお邪魔しました。
知多工場では、便座などの樹脂成形品から動作制御を行う電子基板まで、
シャワートイレを構成する主力部品をすべて生産しています。
さらにこれらの部品を組立て完成品として出荷するところまで一貫生産ラインとして可動されていました。

通称「トイレの森」と言われる歴代便座ミュージアムでお出迎え。

このような限定便座も多数展示されていました。
弊社で欲しがりそうな人が一人思い浮かびます。

非売品で3台限定の金箔を練り込んだ陶器で造ったトイレ。
なんと800万円相当!!
榎戸工場は衛生陶器を製造する主力工場です。
原料である土の調達、型に流し込む為に土を液体状にした泥漿(でいしょう)の制作まで行っています。
泥漿を型に流し成型、固まったものを取り出し、
100mも続くトンネル窯の中を数日掛けて移動させながらじっくり一気に沢山の陶器を焼いていきます。
これが「窯」ですと言われたその風景は圧巻でした。(お見せできないのが残念!)
そして、この間に沢山の人の目と手が加わっているのですが、
オートメーション化された機械の間に「職人」がちりばめられている感じでした。
工場長のご挨拶も熱の籠ったもので、
お聞きしているとここは大きな焼き物工場で職人の仕事場なのだなと思いました。
見学中、「工業製品だからと侮られては困る!トイレはもの作りだ!試行錯誤して今がある」
といった熱がそこかしこから伝わってきて刺激を受けました。
オートマチックな部分は増えてもやはり最後は人の目と手。
陶器で造る便器も、樹脂で造る便座も、
半導体を組み立てる作業もあらゆる場面で職人が必要とされていました。
写真を撮ることができないのですが、熱い想いが伝わればなと思います!
お土産に「トイレの最中(さいちゅう)」を頂きました。
便器型の皮にあんこを入れて召し上がれ。
想像するだけでどうなるか分かると思います(笑)
開発秘話の記事が面白かったので良かったら。老舗和菓子屋さんとのコラボだそうです。
↓ ↓
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/920e157509b02b2ffa83f6053f8406adf376e213
常滑市は焼き物の産地として有名ですが、この地で私たちの知るLIXILの主力トイレ「サティス」が誕生するまでの歴史はとてもとても長かった事を知りました。
LIXILは数社が集まって現在の社名になりましたが、
トイレ、洗面、浴室、タイルなど水回り製品を扱っていたのは旧INAX社になります。
海外ではINAXがブランド名として浸透しており、今でもINAXの名を前面に出しているそうです。
めちゃくちゃ端折りますが…
常滑で土管製造業を営んでいた伊奈初之烝(いなはつのじょう)さんが、
近代建築の巨匠フランクロイドライトから旧帝国ホテルに使うレンガ製造を依頼されました。
集めた職人と400万個のレンガを製造し納品を終えた後、
伊奈さんは職人を引き連れ伊奈製陶株式会社を創られたそうです。
これがのちのINAX、現LIXILになっていきます。
まさかトイレの歴史に建築の世界で誰もが知るライトが出てくるとは思っておらず驚きました。
実はたまたま前日に「明治村」へ足を延ばし、
こちらへ再築された「旧帝国ホテル中央玄関」を見に行っておりました。
案内頂いた方からINAXとの歴史をお聞きしていたので、翌日の工場見学がより楽しみになっていました。


↑ ↑ このレンガを作られました。
最後にINAXライブミュージアムも案内して頂き、土管を作っていた伊奈製陶時代からトイレの起源、
現在の形に至るまでの歴史を見ることができました。
https://livingculture.lixil.com/ilm


陶器の小便器。綺麗な絵柄で不浄の場のイメージを変える目的があったようです。




どうやって使っていたのだろう?と思わされるようなものも。
この時代に生まれてなくてよかった…と思ってみたり(笑)
生活に無くてはならないトイレの歴史。とても興味深かったです。
今では当たり前にある衛生陶器を、試行錯誤で
ここまで使いやすくして下さった方々に感謝したいと思いました。

陶器に絵付け体験などもできるそうですよ。
遠いですが行ってみる価値ありです。
【設計センター】西林 紀江