2025/07/01
注文住宅の相談はどこにどのタイミングですべき?

注文住宅は、一生の中でも特に大きな買い物です。
自由に設計できるのが魅力ですが、土地探しや資金計画、工務店・ハウスメーカー選びなど、決めるべきことがかなり多くあります。
「何から始めればいいかわからない」「どこに相談すればいいの?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
本記事では、注文住宅の相談をスムーズに進めるための方法を詳しく解説します。
注文住宅のベストな相談タイミングは、建築予定の1年前

注文住宅を建てるとき、どのタイミングで相談を始めるべきか悩む方は多いです。
一般的には「建築予定の1年前」から準備を始めるのが理想的です。
早すぎると情報が足りず具体的に進められず、遅すぎると焦って決めることになり、後悔するリスクが高まります。
以下からは、そうした相談のタイミングについて、具体的に見ていきましょう。
相談が早すぎると情報が古くなりやすい
住宅業界はトレンドが変わりやすく、新しい設備や技術が次々と登場します。
たとえば、建築予定の2年前など、あまりに早く情報収集を始めると、せっかく得た知識が時代遅れになってしまい、最終的にまた調べ直さないといけなくなったりするのです。
また、住宅ローンの金利や補助金制度も数年のうちに変動します。
現在の情報をもとに資金計画を立てても、いざ契約する段階で条件が大きく変わっている可能性があるため、無駄な手間が増えてしまいます。
さらに、早い段階で特定のハウスメーカーや工務店に相談し、「窓口の対応が悪くなかった」程度の理由で、依頼先探しを早く終わらせたい気持ちが働き、「この会社にお願いしよう」と考えてしまうこともあるでしょう。
しかし、あとで別の会社の提案を見たときに「こっちのほうが良かったかも…」と後悔してしまうケースもあります。
相談が遅すぎると妥協が増えやすい
建築予定の直前になってから相談を始めるのも危険です。
注文住宅は、土地探しや設計プランの検討、住宅ローンの申し込み、工事のスケジュール調整など、多くの過程を経て完成します。
こうした手続きを短期間で済ませようとすると、焦って決めてしまい、本来こだわりたかったポイントを妥協してしまうことがあります。
たとえば、「もっと日当たりの良い土地を探したかったのに、時間がないからとりあえずこの土地に決めてしまった」という状況です。
また、「理想の間取りを考える時間が足りず、家が完成してから『収納が足りなかった』『動線が悪い』と後悔する」といったケースも少なくありません。
さらに、ハウスメーカーや工務店のスケジュールも影響します。
注文住宅は繁忙期(特に春先や年末)になると予約が取りにくくなり、希望通りのスケジュールで建築できない可能性があります。
特に人気のある工務店は、1年先まで予約が埋まっていることも珍しくありません。
ベストな相談タイミングは「建築予定の1年前」
1年前から準備を始めれば、余裕を持って情報収集や比較検討ができます。
土地探しと並行して住宅会社の相談を進めることで、「理想の土地に理想の家を建てる」という流れをスムーズに進めることができるのです。
また、住宅ローンの事前審査を受けたり、補助金制度の確認をしたりする時間も確保できます。
資金計画をしっかり立てておけば、建築が始まったあとも安心できるはず。
特に、自然素材を使った家などを検討している場合は、一般的な住宅よりも仕様が複雑になるため、時間をかけて相談することが大切です。
自然素材にはメンテナンスが必要なものもあります。
そうした点も含めて、事前にしっかりと確認しておくとよいでしょう。
注文住宅の相談前に目的を整理しよう

目的があいまいなまま相談に行くと、住宅会社から提案を受けても判断基準がなく、迷ってしまうことがあります。
また、聞きたいことを聞きそびれてしまうこともあるため、相談の事前に内容を整理しておくことで、より有意義な相談ができます。
目的を明確にするために、次の観点で考えてみましょう。
- 資金面(予算目安・住宅ローン借入額、補助金、税制優遇)
- 間取り・デザイン面(家族で希望の間取り・デザイン・必要な部屋数を話し合う)
- 土地探し(エリア・地盤・建築制限)
- 自然素材の利用可否・性能面(省エネ、ZEH、健康性)
以下からは、それぞれのポイントについて詳しく説明します。
資金面(予算目安・住宅ローン借入額、補助金、税制優遇)
注文住宅を建てる際には、まず以下のような資金計画を立てることが大切です。
- 予算目安を決める
- 住宅ローンの借入額を考える
- 補助金や税制優遇を活用する
以下から、資産面での考え方について見ていきましょう。
予算目安を決める
家を建てる際にかかる費用は、本体工事費だけでなく、付帯工事費(外構・給排水工事など)や諸費用(登記費用・ローン手数料など)も含める必要があります。
たとえば、総予算を3,500万円と考えている場合でも、実際に建物にかけられる金額は3,000万円程度になることが多いのです。
具体的には、総予算3,500万円を用意していても、その全額を建物の建築費に充てられるわけではなく、土地代・諸費用・税金・外構工事(庭や駐車場の整備)・家具や家電の購入費など、建物以外の費用がかかるため、実際に建築費に充てられる金額は3,000万円程度になってしまうのです。
そのため、予算の内訳をしっかり確認しましょう。
また、自然素材を使った住宅は一般的な住宅よりもコストがかかることがあります。
しかし、メンテナンス性が高く長持ちするため、トータルで見るとコストパフォーマンスが良い場合もあります。
住宅ローンの借入額を考える
住宅ローンを借りる際には、毎月の返済額を無理なく支払える範囲で設定することが重要です。
一般的に、年収の6~7倍程度が住宅ローンの借入目安とされていますが、あくまで目安です。
たとえば、年収500万円の方なら3,000万円~3,500万円が借入の目安となります。
ただし、「家を建てた後の生活」も考えた資金計画を立てることが大切です。
住宅ローンの返済が家計を圧迫してしまうと、せっかく理想の家を建てても生活が苦しくなってしまいます。
そのため、住宅ローンの返済額は月々の収入の25%以内に抑えるのが安心です。
補助金や税制優遇を活用する
注文住宅を建てる際には、国や自治体が提供している補助金制度や税制優遇を活用することで、負担を軽減することができます。
たとえば、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)補助金を活用すれば、一定の省エネ基準を満たす住宅に対して補助金を受けることができます。
また、住宅ローン減税を利用すれば、毎年の所得税の負担を軽減することが可能です。
ただし、補助金制度は年度ごとに変更されることがあるため、こだわるのであれば最新の情報を住宅会社や専門家に確認しながら計画を進めることが大切です。
間取り・デザイン面(家族で希望の間取り・デザイン・必要な部屋数を話し合う)
注文住宅は自由度が高いため、家族のライフスタイルに合わせ、以下の方法で準備をしておきましょう。
- 家族で話し合いをする
- デザインや素材のこだわりを考える
それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。
家族で話し合いをする
まず、家族でどんな家に住みたいのかを話し合い、具体的な希望をまとめましょう。
たとえば、次のようなポイントについて考えておくと、相談がスムーズに進みます。
- 家の広さや部屋数の希望(例:3LDK、4LDKなど)
- リビングを広くしたい、吹き抜けを作りたい
- 収納スペースを充実させたい(ウォークインクローゼット・パントリーなど)
- 家事動線を良くしたい(キッチンから洗濯スペースへのアクセスをスムーズに)
- ワークスペースや趣味の部屋を作りたい
こうした希望を整理しておくと、住宅会社の提案を受ける際にスムーズに話が進みます。
デザインや素材のこだわりを考える
注文住宅では、デザインや素材を自由に選ぶことができます。
たとえば、「ナチュラルテイストの木の家にしたい」「モダンなデザインが好み」など、自分の好みに合ったスタイルを考えておくと良いでしょう。
また、自然素材を活かした家づくりを検討している場合は、素材ごとの特徴を理解しておくことも大切です。
たとえば、無垢材の床は温かみがあり調湿効果も期待できますが、傷がつきやすいためメンテナンスが必要です。
一方、珪藻土の壁は湿気を吸収し、快適な空間を作るのに役立ちますが、施工費用がやや高めになることがあります。
こうした点を調査して、費用感などを考慮しておきましょう。
土地探し(エリア・地盤・建築制限)
注文住宅の土地を考えるうえでは、以下を行う必要があります。
- エリアの選定
- 地盤の確認
まだ土地が決まっていない場合は、家を建てる前に土地探しを進める必要があります。
一方で、すでに土地を持っている場合でも、その土地の条件に合わせた家づくりを考える必要があります。
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
エリア決め
住みたい地域を決める際には、以下のポイントを考慮するとよいでしょう。
- 通勤・通学のしやすさ(最寄り駅までの距離、バスの利便性など)
- 周辺環境(スーパー・病院・学校・公園など)
- 将来的な資産価値(都市開発の計画など)
エリアが決まったら、次に地盤の確認に進みましょう。
地盤の確認
家を建てる際には、土地の地盤の強さを確認することが大切です。
地盤が弱い土地に家を建てると、将来的に家が傾く可能性があります。
特に、埋立地や川の近くの土地は地盤が弱いことが多いため、地盤調査を行うことをおすすめします。
相談には「無料相談」と「有料相談」がある

注文住宅の相談には、以下2つがあります。
- 無料相談
- 有料相談
どちらを利用するかは、家づくりの進捗状況や目的によって異なります。
ここからは、無料相談と有料相談の違いや、どのような方に適しているのかについて詳しく説明します。
無料相談
無料相談ができる場所として、以下が挙げられます。
- ハウスメーカー
- 地元工務店
- 無料相談窓口(カウンター)など
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
ハウスメーカー
ハウスメーカーは、全国展開している大手企業が多く、一定の品質で家を建てられるのが特徴です。
ハウスメーカーで無料相談をするメリットは、以下の通りです。
- 企業規模が大きく、ブランド力があり、施工スピードや技術品質が安定している
- モデルハウス見学がしやすく、完成後のイメージがつかみやすい
- 標準化された仕様が多いため、価格や性能が明確である
続いて、ハウスメーカーで無料相談をするデメリットは、以下の通りです。
- オリジナルの要望を反映しにくいことがある
- カスタマイズするとコストが上がる場合がある
- 営業担当者によって対応のばらつきがある
たとえば、「デザインや間取りはある程度決まっていてOKなので、あまり迷わずに進めたい」という方は、ハウスメーカーの相談が向いています。
地元工務店
地元工務店は、地域に根ざした家づくりをしており、気候や風土に合わせた設計ができるのが強みです。
地元工務店で無料相談をするメリットは、以下の通りです。
- 地域の土地事情や気候に合った家づくりができる
- 比較的自由度の高い設計ができる
- 自然素材を活かした家づくりがしやすい可能性がある
- 大手ハウスメーカーなどに比べ、輸送環境の優位性などからコストを抑えられる場合がある
地元工務店で無料相談をするデメリットは、以下の通りです。
- 施工品質が業者によって異なるため、実績や口コミの確認が必要
- 小規模な工務店の場合、アフターサポートの体制に差がある
- 倒産リスクがハウスメーカーより高いことがある
特に、自然素材や環境共生を重視する方は、工務店の方が選択肢が多いため、よくリサーチをすることが大切です。
私たち安成工務店では、福岡で展示会を開催しており、自然素材を活かした家づくりを体感いただけます。
無料相談窓口(カウンター)など
ハウスメーカーや工務店とは別に、無料で相談できる窓口もあります。
たとえば、次のような窓口が有名です。
- スーモカウンター(リクルート運営)
- HOME4U 家づくりのとびら(NTTデータ・スマートソーシング運営)
- ライフルホームズ住まいの窓口(LIFULL運営)
- 注文住宅の相談窓口(あおぞらカンパニー運営)
無料相談窓口(カウンター)は、注文住宅を検討し始めたばかりで、何もわからないような場合に、どの住宅会社が自分に合っているのかなど、自分の希望を可視化させるために向いています。
ほか、複数の住宅会社を比較して検討することも可能です。
無料相談窓口(カウンター)を利用するメリットは、以下の通りです。
- 初期コストがかからない
- 幅広く情報収集しやすい
- 売り込みされにくい場を選べば気軽に利用できる
- 中立的な立場で複数の工務店・ハウスメーカーを比較できる
- 住宅ローンや予算計画など、お金の面も相談しやすい
- 要望整理やイメージの明確化に役立つ
無料相談窓口(カウンター)を利用するデメリットは、以下の通りです。
- 提携している企業が限定される
- アドバイザーの知識や対応レベルにばらつきがある
- 提携外の企業は紹介されないため、選択肢が限られる
「どの住宅会社に相談するか迷っている」「いきなり営業されるのは避けたい」という方には、無料相談窓口を活用すると良いでしょう。
ただし、窓口系プラットフォームはメーカーではないため、相談しただけで注文住宅がすぐ建てられるわけではない点には注意してください。
有料相談
注文住宅の方向性が固まっていたり、無料相談で大まかな方向性をつかんだ後、より具体的な相談をしたい場合などには、有料相談を活用すると良いでしょう。
有料相談ができる場所として、以下が挙げられます。
- 設計事務所
- ファイナンシャルプランナー(FP)
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
設計事務所
設計事務所に相談すると、デザイン性や間取りにこだわった家づくりができるのが特徴です。
設計事務所のメリットは、以下の通りです。
- デザインの自由度が高く、個性的な家が建てられる
- 施主のこだわりを細かく反映できる
- 一般的な住宅とは異なるユニークな設計ができる
一方、設計事務所のデメリットは、以下の通りです。
- 工務店との契約が別途必要
- 設計料がかかるため、コストが高くなる
- 打ち合わせに時間がかかることがある
設計事務所は、特に「デザインにこだわりたい」「オリジナルの家を建てたい」という方に適しています。
ただし、結局は工務店に施工を依頼するため、初めから理想に近い設計ができる工務店に頼む方が、コストも抑えられる場合があります。
ファイナンシャルプランナー(FP)
住宅ローンやライフプランを見直す際には、ファイナンシャルプランナー(FP)に相談する方法もあります。
ファイナンシャルプランナー(FP)のメリットは、以下の通りです。
- 住宅ローンの返済計画をしっかり立てられる
- ライフプラン全体を考慮しながら資金計画を作れる
- 保険や税制など、住宅以外の資金計画も相談できる
ファイナンシャルプランナー(FP)のデメリットは、以下の通りです。
- 建築や素材に関する専門的なアドバイスは受けられない
- 提携先が限定されている場合がある
このように、「住宅ローンの借入額を決めるのが不安」「家計のバランスを考えながら無理のない計画を立てたい」という方には、FP相談が適しています。
注文住宅の相談時に意識しておきたい5つのチェックポイント

注文住宅の相談をスムーズに進めるために、以下の5つを意識しておきましょう。
- 予算と住宅ローンの考え方
- 複数の業者の比較
- 営業トークに流されない心がけ
- 完成後のアフターサポート
- どこまで自然素材にこだわるか
ここからは、それぞれのポイントを詳しく解説します。
予算と住宅ローンの考え方
注文住宅を建てる際、最も大切なのは無理のない資金計画を立てることです。
一般的に、住宅ローンの借入額は年収の5〜7倍が目安とされています。
ただし、月々の支払額だけではなく、将来の生活費や子どもの教育費、老後の資金なども考慮する必要があります。
さらに、住宅を建てる際には本体工事費だけでなく、以下のような諸費用もかかります。
- 土地代(持ち家がない場合)
- 登記費用や税金(不動産取得税・登録免許税など)
- 外構工事(庭や駐車場の整備)
- 家具・家電の購入費用
- 引っ越し費用
たとえば、「家の建築費に予算を使いすぎて、外構工事や家具の予算が足りなくなった」というケースはありがち。
計画的に資金を分配し、トータルコストを考慮することが重要です。
また、ZEH(ゼロエネルギーハウス)補助金や地域ごとの住宅支援制度などを活用すると、コストを抑えることができます。
特に、省エネ性能の高い家を建てると、長期的に光熱費の節約につながるため、資金計画に組み込むとよいでしょう。
複数の業者の比較
注文住宅を成功させるためには、1社の話だけを聞いて決めるのではなく、複数の業者と比較することが大切です。
最低でも3〜4社のハウスメーカーや工務店に相談し、以下のポイントを比較しましょう。
- 提案内容(設計やデザインの自由度)
- 価格(見積もりの明細や追加費用の有無)
- 住宅性能(断熱・耐震・省エネ性能)
- 施工品質(過去の実績や口コミ)
- 担当者の対応(信頼できるかどうか)
「営業担当者の感じが良かったから」と即決してしまうと、後から「他社の方が自分の希望に合っていた」と後悔することもあります。
実際に、「最初に相談した業者で契約したが、後から他社のプランの方が良かったと気づいた」という失敗談は少なくありません。
比較検討することで、自分に最も合った業者を選ぶことができるため、複数の住宅会社に相談することをおすすめします。
営業トークに流されない心がけ
住宅会社の営業担当者は、当然ながら契約を取ることを目的としています。
そのため、相談の際には、「今契約すると割引になる」「人気の土地なので早く決めないと売れてしまう」といった営業トークに注意が必要です。
たとえば、「今月中に契約すれば100万円引きになりますよ」と言われると、お得な気がして契約したくなるかもしれません。
しかし、焦って決めてしまうと、後から「もう少し比較すればよかった」と後悔することになります。
以下のポイントを意識して、冷静に判断しましょう。
- 「急がせるような営業トーク」が来たら警戒する
- 契約を急かされた場合は、一度持ち帰る
- 必ず家族と相談してから決める
家は一生の買い物です。
営業トークに流されず、じっくり検討することが大切です。
完成後のアフターサポート
家を建てた後も、定期的な点検やメンテナンスが必要です。
特に、自然素材を使った家の場合は、定期的な手入れやメンテナンスが長持ちの鍵となります。
そのため、住宅会社を選ぶ際には、以下のようなアフターサポートが充実しているかを確認しましょう。
- 定期点検の回数や期間(引き渡し後2年間で5回など)
- 保証内容(瑕疵保証や地盤保証)
- リフォームやメンテナンスの対応
たとえば、「引き渡し後にちょっとした不具合が出たが、対応してもらえなかった」というケースもあります。
こうしたケースに備え、事前にアフターサービスの体制をしっかり確認しておくことが重要です。
また、リフォームやリノベーションも考慮したサポートがあるかどうかもチェックすると、将来的に安心です。
どこまで自然素材にこだわるか
自然素材を使った家は、健康性や快適性が高い一方で、手入れやコスト面で注意が必要です。
まず、自然素材のメリットとして以下が挙げられます。
- 調湿作用があり、室内の空気が快適
- 経年変化で味わいが増し、美しくなる
- シックハウス症候群のリスクが低い
続いて、自然素材のデメリットは以下の通りです。
- 傷がつきやすい素材もある(無垢材の床など)
- メンテナンスに手間がかかることがある(漆喰や珪藻土の壁)
- 工業製品よりコストが高めになることがある
たとえば、「無垢の床にしたけれど、子どもが遊ぶとすぐに傷がついてしまった」と後悔するケースもあります。
こうした特徴を理解した上で、「どこまで自然素材にこだわるか」を決めることが大切です。
注文住宅の相談でよくある質問(Q&A)
注文住宅の相談をする際、多くの方が共通して疑問に思うことがあります。
ここでは、以下のようによくある質問とその回答をまとめました。
- Q1. 無料相談窓口やカウンターでは売り込みされませんか?
- Q2. 相談にはどんな資料を用意すればいい?
- Q3. 自然素材の家はコストが高い?
- Q4. 地元工務店と大手ハウスメーカー、どちらがいい?
- Q5. どのタイミングで土地を探せばいい?
事前に知っておくことで、よりスムーズに相談を進めることができます。
ここからは、それぞれの質問について詳しく説明します。
Q1. 無料相談窓口やカウンターでは売り込みされませんか?
A1. 強制的に契約させられることはありません。
無料相談窓口や住宅カウンターでは、特定の企業と提携していることが多いため、「紹介された会社に契約を迫られるのでは?」と不安に感じる方もいるかもしれません。
相談窓口はあくまで「家づくりのサポート」を目的としているため、複数の選択肢を提示し、それぞれの特徴を比較する場として活用できます。
ただし、窓口によっては「特定の会社しか紹介されない」場合もあるため、提携している住宅会社の種類や数を事前に確認すると安心です。
Q2. 相談にはどんな資料を用意すればいい?
A2. 事前に資料を準備しておくと、相談がスムーズに進みます。
特に、以下のような情報を整理しておくと、より具体的なアドバイスを受けやすくなります。
- 家族構成(大人・子ども・ペットの人数など)
- 希望する間取りや部屋数(例:リビングを広くしたい、書斎が欲しい)
- 予算(頭金の有無、月々の支払い希望額など)
- 現在住んでいる地域と希望エリア
- 土地を持っている場合は、その情報(敷地面積、形状、地盤調査の有無など)
たとえば、「漠然としたイメージしかないまま相談に行ったため、具体的な話ができなかった」というケースも考えられます。
事前に情報を整理しておくことで、的確なアドバイスを受けられるようになります。
Q3. 自然素材の家はコストが高い?
A3. 一般的に、無垢材や珪藻土などの自然素材は、工業製品に比べてコストが高めになる傾向があります。
しかし、長期的に考えると以下のようにコストパフォーマンスを高められる可能性もあるのです。
- 耐久性が高く、メンテナンス費用を抑えられる(無垢材の場合、適切な手入れで長持ちし、重厚感も出せる)
- 健康へ配慮できる(シックハウス症候群のリスク軽減)
- 湿度調整機能があり、冷暖房効率が向上する(光熱費の節約につながる)
たとえば、「初期費用を抑えるために合板フローリングを選んだが、数年で劣化し張り替えが必要になった」というケースもあります。
こうしたことを考えると、自然素材は長い目で見ればコスト面でも優れた選択肢となる場合があります。
Q4. 地元工務店と大手ハウスメーカー、どちらがいい?
A4. どちらが良いかは、自分が重視するポイントによって異なります。
地元工務店と大手ハウスメーカーには、それぞれメリット・デメリットがあります。
地元工務店の特徴は、以下の通りです。
- 地域の気候や風土に適した家づくりができる
- 設計の自由度が高く、要望を細かく反映できる
- コストを抑えられる場合がある
- 施工品質や対応力が業者によって異なる
一方、大手ハウスメーカーの特徴は、以下の通りです。
- ブランド力と施工品質の安定性がある
- モデルハウスが充実しており、完成後のイメージがしやすい
- 建築スピードが速い
- 設計の自由度が低く、規格住宅が多い
- コストが高くなりがち
「個性的なデザインやこだわりを反映させたいなら工務店、大手の安定感を求めるならハウスメーカー」といった視点で選ぶとよいでしょう。
Q5. どのタイミングで土地を探せばいい?
A5. 土地を探すタイミングは、家づくりの計画と並行して進めるのが理想です。
土地が先に決まっている場合は、その土地の条件に合わせて設計プランを考えることがおすすめ。
家のプランが先に決まっている場合なら、そのプランに適した土地を探すのがおすすめです。
ただし、建築基準法や地盤の強度、日当たりの条件などを確認せずに土地を購入してしまうと、希望通りの家が建てられないケースもあるため、土地探しの際は住宅会社と相談しながら進めると安心です。
注文住宅の展示会・モデルハウスは実物を見ながら相談できるのでおすすめ

注文住宅の相談を進める際、展示会やモデルハウスなら、実際の家を見てどんな感じなのかが体験できます。
カタログやウェブサイトの情報だけではわからない、素材の質感や室内の空気感、動線の使いやすさなどを確認できるのです。
無垢材や珪藻土などの自然素材の質感や空気の違いも、実際に触れることで実感できます。
標準仕様とオプションの違いや、施工の仕上がりがチェックできることもメリット。
また、相談スペースが設けられていることも多く、住宅会社の担当者や建築士と直接話せるため、疑問をその場で解決できます。
このように、展示会では、家づくりの流れや資金計画について詳しく話を聞けるほか、施工事例を見ながら具体的な相談ができます。
展示会やモデルハウスを利用すると、家づくりの方向性が明確になりやすいのです。
注文住宅の相談をスムーズに進めるなら展示会に行こう!
今回は、注文住宅の相談をどのように進めればよいのかについて詳しく解説しました。
家づくりは一生に一度の大きな決断であり、慎重に進める必要があります。
特に、住宅展示会やモデルハウスを訪れることで、実際の家の雰囲気を体感しながら、専門家に直接相談できる機会を得られるため、迷っている方にはおすすめです。
注文住宅の相談を進める際は、情報が多すぎて混乱してしまったり、何から決めればいいのか分からずに動けなくなったりすることがありがちです。
私たち安成工務店は、「自然素材を活かし、地域環境に調和した家づくり」を得意としており、福岡にて展示会や個別相談を定期的に開催しています。
もし注文住宅についてお困りのことがあれば、無料でプロに相談できる展示会にお越しください。
ぜひ、納得と安心のいく家づくりを実現しましょう。
